導入事例 | 株式会社デリバリーコンサルティング

データドリブン経営の推進には「データ分析力」と「高度なエンジニアリング力」が欠かせない(JCOM様)

作成者: 管理者|9/25/24 4:09 AM

放送・通信業界のリーディングカンパニーのJCOM(ジェイコム)株式会社様は、中期経営計画としてデータ戦略の重要性を掲げ、ビジネスを推進されています。

データドリブンカンパニーを目指す同社がどのような課題を抱え、デリバリーコンサルティングに何を期待して頂けたのか。また、支援後のビジネス上の手応えについて、同社データビジネス企画部の川上明久様にお話を伺いました。

――川上様、まずは自己紹介をお願いします。

ビジネスデザイン本部 データビジネス企画部 アシスタントマネージャーを務める川上明久と申します。社内データの利活用を推進しており、主にはデータを活用したマネタイズや広告ビジネスに取り組んでいます。将来的には金融やヘルスケア分野にも展開する計画です。

以前はシステム本部に所属し、BI(Business Intelligence)ツールの構築運用に10年ほど従事しておりました。2016年に現部署のデータビジネス企画部が設立され、現在に至ります。以前の部署ではレポート作成や社内データ流通といった業務がメインだったのに対し、現在は新しいデータの活用方法を企画することがメイン業務となっています。

データドリブン経営を掲げ、データを活用した経営判断やサービスの提供

――御社はご相談頂いた当初よりデータ利活用に対する意識が非常に高く、積極的に様々な取り組みを行われています。データの利活用における、御社の方針や考え方についてお聞かせください。

弊社は“データドリブン経営”を掲げ、データの利活用に非常に注力しており、データを活用した経営判断やお客様に提供するサービスの価値向上に努めています。

弊社は2030年に目指す姿として「暮らしのうれしいと 地域のゆたかさを 進化させるパートナーへ。」という方針を掲げ、自社の各領域でデータ活用技術への期待が高まっています。経営方針としてデータの重要性が明示されたことで社内全体の意識が変わり、データ収集におけるポジティブな変化が起こりました。

例えば、従来は営業や工事担当者がデータ収集を積極的に行える環境ではありませんでしたが、新システムの導入により、お客様の声を積極的に収集できるようになり、データ分析に必要な社内データを求めていた私たちのチームにとって大きな進展となりました。

他にも、カスタマーオペレーターが適切な顧客対応を選択できるようなコーチングシステムを導入するなど、既存事業が強化されております。また、新サービスにAI機能を組み込むことで、提供サービスの付加価値を高め、収益性向上を目指しています。

デリバリーコンサルティング社の「データ分析力」と「高度なエンジニアリング力」に期待

――弊社がご支援する前に抱えていた課題について教えてください。

チームの課題としては、日々の業務対応と並行して最新の技術、特に生成AIのような新しい技術を全社横断的に取り入れる難しさを感じておりました。言い換えると、我々のチームはデータ分析の専門家ですが、マーケティングやカスタマーオペレーターの専門家ではないため、現場にイノベーションを浸透させるために必要なノウハウを外部から取り入れたいと考えておりました。

――2019年からご支援させていただいております。弊社とお付き合い頂けている理由をお聞かせください。

データビジネス企画部が発足し、3年間で一定の成果を出せました。そこから組織を拡大し、業務でデータを活用してデータドリブン経営を目指そうとしましたが、業務で発生する目の前にある課題に対して分析するスキルだけではデータドリブン経営を実現するには不十分であることに気づきました。

弊社のように社内に異なる複数のサービスブランドやそれに関連する社内システムが存在する状況では必然的にデータの種類や量が増えます。各データを活用する部署から依頼を受けて、分析用のデータ加工及びデータ提供していましたが、ETLツールの構成や構造も体系化されておらず、イレギュラーデータが含まれるケースもあります。データ活用部署からの依頼内容が種々様々あるなどの要因によりデータ加工作業の手作業による部分が多かったのです。

そういったデータを活用するためには、全社横断的なデータ分析力とデータの利用者を理解したうえで設計する高度なデータエンジニアリングスキルが必要となります。その点、デリバリーコンサルティング社はその両方を兼ね備えているため支援を継続的にお願いしております。

 

――データドリブン経営を推進するうえで今後の方針について教えてください。

データに基づく意思決定をする習慣ができてきましたので、次のステップとして、データ分析を進めることで見えてくる新たなニーズに対応し、さらにお客様の不安を解消するようなサービスの提案につなげていきたいです。お客様のライフステージや価値観をしっかりと捉えることで最適な提案に繋げられると考えております。

例えば、従来の弊社のビジネスにつながる機会は、新築か引っ越しをするタイミングが主でしたが、データを活用する事によってライフステージ毎の価値観の違いを把握した上で施策展開できるようになり、ビジネス機会が劇的に増えております。小学校に入学したお子さんがいるご家庭や定年を迎える方など、それぞれのライフステージに合わせたサービスを提供することで、新しい価値が提供できるようになるはずです。

また世の中への貢献という視点も重要です。2023年に「J:COM あしたへつなぐ研究所」を立ち上げ、分析業務で培ったノウハウや自社のビッグデータから興味を持って頂けそうな話題を提供しております。2023年の夏には「視聴データから見たプロ野球ファンの居住地分布」というnoteを公開しており、X(旧Twitter)で一時的にトレンド入りするなど話題になりました。

そして今後は社内だけでなく外部の企業様とも協力し、価値提供の範囲を広げていきたいです。大学での講義や外部での情報発信も積極的に行っており、データを活用して地域の活性化をサポートするなどBtoGBusiness to Government)領域でも新しいサービスを展開していく計画です。

データ分析が進めば進むほど、データエンジニアリングの重要性が高まるため、デリバリーコンサルティング社には今後もご支援をお願いしたいです。我々が扱う各種サービスから得られたデータを活用し、お客様に最適な形でレコメンドし、本当に必要としている方にお届けするデータエクセレントカンパニーを目指します!

 

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